U-12ハンドボール小学生

子どもが悪い言葉を使い始めたら?保護者が知っておきたい“言葉づかい”の育て方|研究論文から考える5つの対応

「最近、子どもが“うざい”“キモい”など、強い言葉を使うようになった…」

「友達に対して、聞いていて心配になるような言葉を言っている…」

「注意すると、さらに反抗的な言葉が返ってくる…」

小学生・中学生のお子さんを持つ保護者の方であれば、一度はこうした子どもの言葉遣いに悩むことがあるのではないでしょうか。

では、子どもが良くない言葉を使ったとき、

すぐに厳しく叱るべきなのでしょうか?

実は研究を見ていくと、重要なのは単に「その言葉は禁止!」と押さえ込むことではありません。

ポイントは、

「なぜその言葉が出たのかを理解し、感情を適切な言葉に変える方法を教えること」

です😊

今回は、子どもの暴言や悪い言葉に保護者がどう対応すればよいのか、研究論文をもとに考えてみます。

まず保護者の方に知っていただきたいことがあります。

子どもが良くない言葉を覚えたからといって、

「性格が悪くなった」
「教育に失敗した」

と考える必要はありません。

子どものタブー語・悪態語の発達を調べた研究では、子どもは成長する過程で周囲の会話や社会からさまざまな言葉を学び、その中には当然、社会的に好ましくないとされる言葉も含まれることが示されています【研究①】。

つまり、

「その言葉を知っていること」と「人を傷つけるために使うこと」は別問題

なのです。

大切なのは、言葉そのものだけを見るのではなく、

「誰に向けて言ったのか?」
「どんな状況だったのか?」
「そのとき、どんな気持ちだったのか?」

まで考えることです。

大きな理由の一つとして考えられるのが、周囲からの学習です。

家庭、学校、友達、動画、ゲーム、SNSなど、子どもは日常生活の中でたくさんの言葉に触れています。

実際、中学生年代を対象とした研究では、テレビやゲームなどで攻撃的・不適切な言葉に触れることと、その言葉を肯定的に捉えることや本人の使用、攻撃的行動との間に関連が報告されています【研究②】。

ただし、この研究は「動画を見れば必ず暴言が増える」という因果関係を証明したものではありません。あくまで関連が確認された研究として捉えることが重要です。

そして子どもは、大人の言葉もよく聞いています。

だからこそ、

「子どもには使うなと言っているけれど、大人は怒ると普通に使っている」

という状態では、ルールが伝わりにくくなります。

子どもの言葉を変えたいときほど、まず周囲の大人がどのように怒りや不満を言葉にしているかを振り返ってみることも大切です。

「悪い言葉」を言ったときの5つの対応を次に紹介していきますね!

子どもから強い言葉が出ると、

「そんな言葉使っちゃダメでしょ!」

と反射的に強く叱りたくなることもあります。

しかし、ここで保護者側がさらに強い言葉で言い返すことには注意が必要です。

約1,000家庭を追跡した縦断研究では、思春期の子どもに対する厳しい言葉によるしつけ(harsh verbal discipline)が、その後の問題行動や抑うつ症状の増加を予測していました【研究③】。また、子どもの問題行動が強い言葉によるしつけを増やすという双方向の関係も示されています。

つまり、

子どもが強い言葉 → 親も強い言葉 → 子どもがさらに反発する

という悪循環には注意したいところです。

まずは短く、

「その言い方は人を傷つけるから、使わないよ」

と境界線を示します。

感情的に怒鳴らなくても、ルールは伝えられます。

次に大切なのが、

言葉の奥にある感情を探すことです。

例えば、

「なんでそんなこと言うの!」

ではなく、

「何があったの?」
「すごく腹が立った?」
「悔しかったのかな?」

と聞いてみます。

これは「暴言を許す」ということではありません。

感情と行動を分けて考えるということです。

「怒ること」は悪くありません。

でも、

「怒ったから相手を傷つけていい」

わけではありません。

感情に気づき、言葉にすることを保護者が助ける「エモーション・コーチング」に関する研究では、子どもの感情調整や問題行動との関連が研究されており、感情に焦点を当てた保護者支援についても、複数研究をまとめたメタ分析で子どもの外在化問題・内在化問題への小さいながら有意な効果が報告されています【研究④】。

ここが非常に重要です。

子どもに、

「そんな言葉は禁止!」

と言うだけでは、

では、どう言えばよかったのか?

が分かりません。

例えば、

「うざい!」
→「今はちょっと一人にしてほしい」

「もう知らない!」
→「それをされて嫌だった」

「お前なんか嫌い!」
→「今、すごく腹が立っている」

というように、感情を表現できる別の言葉を一緒に考えます。

スポーツでも同じです🤾

ミスをした仲間に、

「何やってんだよ!」

と言うのか、

「次いこう!」
「大丈夫!」
「もう一回やろう!」

と言うのか。

同じ出来事でも、使う言葉によってチームの雰囲気は大きく変わります。

だからこそ子どもたちには、単に悪い言葉を禁止するだけではなく、相手に伝わる言葉の選択肢を増やしてあげることが大切だと考えています。

悪い言葉を言ったときだけ注意して、良い言葉を使ったときは何も言わない。

実はこれでは、子どもは

「何をすれば良いのか」

を学びにくくなります。

子どもの行動問題に対する保護者トレーニング77研究を分析したメタ研究では、

肯定的な親子関係を増やすこと、感情についてのコミュニケーション、そして一貫した対応

などを含むプログラムで、より大きな効果との関連が報告されています【研究⑤】。

例えば子どもが、

「さっきはムカついたけど、もう大丈夫」

と言えたら、

「今の言い方、とても分かりやすかったよ」

と伝えます。

ポイントは、

“良かったね”ではなく、何が良かったのかを具体的に伝えることです😊

子どもは少しずつ、

「こう言えば自分の気持ちは伝わるんだ」

と学んでいきます。

おすすめなのは、家庭内でシンプルなルールを決めることです。

例えば、

「怒ってもOK。でも人を傷つける言葉は使わない」

これくらいシンプルで構いません。

そして重要なのは、

大人にも同じルールを適用すること。

もし保護者自身が強い言葉を言ってしまったら、

「さっきの言い方は良くなかった。言い直すね」

と伝えてみてください。

大人が間違えない姿を見せるのではなく、

間違ったあとに修正する姿を見せることも教育

ではないでしょうか🌱

逆に避けたい4つの対応

子どもの言葉遣いが気になるときは、

  • 人格そのものを否定する
  • 大勢の前で恥をかかせる
  • 大人が暴言で言い返す
  • 日によって許したり激怒したり、ルールを変える

といった対応はできるだけ避けたいところです。

特に、

「そんなこと言うなんて最低な子だ」

ではなく、

「その言葉は良くない」

と伝えること。

否定する対象を子ども自身ではなく、その行動・言葉にすることがポイントです。

ハンドボールも「言葉を学ぶ場所」です🤾‍♂️

ハンドボールでは、試合中にたくさんの言葉が飛び交います。

「ナイス!」
「大丈夫!」
「切り替えよう!」
「次いこう!」
「ありがとう!」

ミスしたとき、負けているとき、思い通りにならないとき。

そんな場面だからこそ、

どんな言葉を仲間にかけるのか?

が大切になります。

スポーツは体を動かすだけではなく、感情が大きく動く場面の中で、仲間とのコミュニケーションを実践できる場所でもあります。

平塚ハンドボールクラブでも、技術だけではなく、仲間と関わりながら成長していくことを大切にしています😊

子どもが良くない言葉を使い始めたとき、保護者として心配になるのは当然です。

しかし、目指したいのは、

悪い言葉を知っている子どもを叱ることではなく、自分の感情を適切な言葉で伝えられる子どもを育てること。

そのためには、

①落ち着いて境界線を示す
②背景にある感情を聞く
③代わりの言葉を教える
④良い言葉を使えた瞬間を具体的に認める
⑤家庭で一貫したルールをつくる

という対応を意識してみてください😊

「腹が立った」

「悔しかった」

「それをされるのは嫌だった」

「少し一人にしてほしい」

こうした言葉を使えることも、立派な成長です🌱

🤾平塚ハンドボールクラブでは一緒に活動する仲間を募集中!

平塚ハンドボールクラブでは、小学生・中学生の選手を、経験の有無を問わず募集しています!

「ハンドボールをやったことがない」
「運動が得意じゃないけれど大丈夫かな?」
「新しいスポーツに挑戦してみたい!」

そんなお子さんも大歓迎です😊

ハンドボールを通じて、走る・投げる・跳ぶ楽しさはもちろん、仲間への声かけやコミュニケーション、挑戦する気持ちも一緒に育てていきます。

まずはぜひ一度、見学・体験へお越しください🤾‍♂️✨

📚今回参考にした研究

研究①|子どものタブー語・悪態語の発達
A Child’s Garden of Curses: A Gender, Historical, and Age-Related Evaluation of the Taboo Lexicon

研究②|メディア上の不適切な言葉への接触と、言葉遣い・攻撃性との関連
Profanity in Media Associated With Attitudes and Behavior Regarding Profanity Use and Aggression

研究③|強い言葉によるしつけと、思春期の問題行動・抑うつ症状
Longitudinal Links Between Fathers’ and Mothers’ Harsh Verbal Discipline and Adolescents’ Conduct Problems and Depressive Symptoms

研究④|感情に焦点を当てた保護者介入のシステマティックレビュー・メタ分析
Attachment- and Emotion-Focused Parenting Interventions for Child and Adolescent Externalizing and Internalizing Behaviors

研究⑤|保護者トレーニング77研究のメタ分析
A Meta-Analytic Review of Components Associated with Parent Training Program Effectiveness

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