早期専門化より多種目経験?世界トップ選手の子ども時代から考える習い事の選び方
こんにちは!平塚ハンドボールクラブです😊
「上手になるなら、小さいうちから1つの競技に絞ったほうがいいの?」 「サッカーもやっているけど、ハンドボールも始めて大丈夫?」
保護者の方から、こんな声を聞くことがあります。 今回は、小学生のうちにいろいろなスポーツを経験する意味について、研究をもとにお伝えします。
🤾♂️「早期専門化」と「多種目経験」とは?
スポーツ科学では、子どもの頃から1つの競技だけに絞って練習を重ねることを 「早期専門化」、いろいろな競技や運動を経験することを 「多種目経験(サンプリング)」 と呼びます。
「早く始めて、たくさん練習したほうが上手くなる」というイメージは分かりやすいですよね。 では、研究ではどんなことが分かっているのでしょうか。
🔬 研究① 世界トップ選手は、子どもの頃に「いろいろやっていた」
2021年に心理学の学術誌に発表された論文では、51の研究・6,096人の選手のデータをまとめて分析しています【出典1】。
その結果、世界トップレベルの選手は、国内トップレベルの選手と比べて、
- ✅ 子どもの頃に、ほかの競技もたくさん経験していた
- ✅ 今の競技を始めた時期が遅かった
- ✅ はじめのうちは、上達のペースがゆっくりだった
という傾向が見られました。
つまり、「早く始めて、早く上手くなった子」が、そのまま世界のトップになるとは限らないということです。 いろいろな経験が、長い目で見たときの伸びにつながっている可能性が示されています。
🔬 研究② いろいろな競技を経験した子は、体力・運動の器用さが高かった
ベルギーの6〜12歳の男の子735人を調べた研究では、10〜12歳の子どもで、いろいろなスポーツを経験している子のほうが、筋力・スピード・持久力・体全体を使う運動の器用さ(協調性)が高いという結果が出ています【出典2】。
小学生の時期は、走る・跳ぶ・投げる・捕る・かわす、といった基本の動きがぐんぐん身につく時期です。 いろいろな運動に触れることが、体の土台づくりにつながると考えられます。
🔬 研究③ 1つの競技に偏った激しい練習は、ケガのリスクと関係していた
アメリカで7〜18歳の選手を調べた研究では、1つの競技に絞って激しく練習している子は、ケガ(特に使いすぎによる重いケガ)をしやすい傾向がありました【出典3】。
また、1週間のスポーツの時間が「年齢の数」を超えている子(たとえば10歳で週10時間を超える)は、使いすぎによる重いケガのリスクが約2倍だったと報告されています。
アメリカ小児科学会も、多くの競技では「小さい頃はいろいろ経験し、専門化は遅め」のほうがトップレベルにつながりやすく、ケガが少なく、長くスポーツを続けやすいという考えを示しています【出典4】。
📚 研究を読むときの注意
ここで紹介した研究は、選手を「観察」して傾向を調べたものが中心です。 「いろいろやれば必ず上手くなる」「1つに絞ると必ずケガをする」という意味ではありません。 お子さんの性格や体の成長、やりたい気持ちによって、合うやり方は一人ひとり違います。
大切なのは、小学生のうちは「楽しい」「やってみたい」をたくさん経験できる環境をつくることだと私たちは考えています。
🏠 保護者の方へ:今日からできる3つのヒント
研究の内容をふまえて、ご家庭で意識しやすいポイントを3つまとめました。
① 「1つに決めなきゃ」と焦らなくて大丈夫
小学生のうちは、いろいろな競技を試してみる時期と考えて大丈夫です。 「どれが一番向いているか」は、たくさん経験した後に、お子さん自身が見つけていくものです。 途中で別の競技に興味が移っても、それまでの経験はちゃんと体の土台になっています。
② 1週間のスポーツ時間を、ときどき振り返る
研究③でご紹介した「1週間のスポーツの時間が年齢の数を超えていないか」は、ご家庭でも確認しやすい目安です。 習い事や部活動を合計すると、思ったより長くなっていることもあります。 疲れが抜けない、痛みを我慢している、といった様子があれば、休む日をつくることも大切です。
③ 「楽しかった?」と聞いてみる
長くスポーツを続けるうえで、一番の原動力は「楽しい」という気持ちです。 結果や上手・下手だけでなく、「今日は何が楽しかった?」と聞いてみると、お子さんが何に夢中になっているのかが見えてきます。
🤾♀️ ハンドボールは「いろいろな動き」が詰まったスポーツ
ハンドボールは、走る・跳ぶ・投げる・捕る・相手をかわす、といった動きを1つの競技の中で使うスポーツです。 空中でボールを受けてシュートしたり、相手の動きを見てパスを選んだりと、体と頭の両方をたくさん使います。
そのため、
- サッカーやバスケットボールなど、ほかの競技をしているお子さん
- まだ自分に合うスポーツを探しているお子さん
- 運動にあまり自信がないお子さん
にとっても、新しい動きに出会える場所になります。
実際のハンドボールの雰囲気は、こちらの動画(全国小学生ハンドボール大会のハイライト)でご覧いただけます👇
✅ 平塚ハンドボールクラブでは「掛け持ち」も歓迎です
平塚ハンドボールクラブでは、ほかのスポーツや習い事との掛け持ちもできます。 「今の習い事は続けたまま、ハンドボールもやってみたい」というお子さんも大歓迎です。
- ✅ ハンドボール未経験・運動が苦手なお子さんも歓迎
- ✅ 男の子・女の子どちらも参加できます
- ✅ 平塚市外の方も入会できます
- ✅ 見学・体験は随時受け付けています
😊 まずは見学・体験から
小学生のうちに、いろいろなスポーツに触れることには、たくさんの意味があります。 その「いろいろ」の1つに、ぜひハンドボールを加えてみませんか?
平塚ハンドボールクラブでは、小学生・中学生のメンバーを、経験を問わず募集しています。 見学・体験のお申し込みは、ホームページのメンバー募集ページ、またはお問い合わせからどうぞ。
👉 メンバー募集ページ:https://www.hiratuka-handball.com/recruiting-members/
体育館でお会いできるのを、コーチ一同楽しみにしています!
出典
- Güllich, A., Macnamara, B. N., & Hambrick, D. Z. (2022). What makes a champion? Early multidisciplinary practice, not early specialization, predicts world-class performance. Perspectives on Psychological Science, 17(1), 6–29.(2021年オンライン公開)https://doi.org/10.1177/1745691620974772
- Fransen, J., et al. (2012). Differences in physical fitness and gross motor coordination in boys aged 6–12 years specializing in one versus sampling more than one sport. Journal of Sports Sciences, 30(4), 379–386. https://doi.org/10.1080/02640414.2011.642808
- Jayanthi, N. A., LaBella, C. R., Fischer, D., Pasulka, J., & Dugas, L. R. (2015). Sports-specialized intensive training and the risk of injury in young athletes: a clinical case-control study. The American Journal of Sports Medicine, 43(4), 794–801. https://doi.org/10.1177/0363546514567298
- Brenner, J. S., & Council on Sports Medicine and Fitness. (2016). Sports specialization and intensive training in young athletes. Pediatrics, 138(3), e20162148.
